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こどものCT被曝

読売新聞「からだの質問箱」より

新 聞 記 事 へ

読売新聞「からだの質問箱」(平成20年2月10日朝刊)
「米がん患者2%CT原因」(1月27日朝刊)で、子供は放射線による発がんの危険性が高いと知り不安になりました。子供はこれまで放射線を使った検査を何回も受けています(東京・母、同様ほか5件)

藤岡睦久
 独協医大名誉教授(放射線科)
 放射線被ばくはがんを引き起こすことが知られ、子供は、放射線に対する感受性(細胞の傷つく程度)が大人の数倍あり、その後の人生も長いので影響も大きいと言われます。
 記事になった論文の背景には、CT(コンピューター断層撮影装置)のここ数年での急速な進歩があります。最新のCTは、麻酔などの負担なしに、数秒で体のほぼ全ての部位を画像に映し出せるので、子供でも使われる範囲が広がりました。論文では、CT検査は、通常のエックス線検査と比べ、かなりの量の放射線を浴びるため、がんが起こりうる点を強調し、急速に広がる子供のCT検査に警鐘をならしています。
 保護者から「何回まで、どの程度の量までの被ばくなら大丈夫か」との質問が寄せられます。しかし、検査で受ける被ばく量と発がんの関係は未解明で、どの程度まで大丈夫とは言えません。正確な診断とよりよい治療に必要なら何回でも行う場合もあります。ただ、検査を繰り返すごとに発がんの危険性が積み重なるのではなく、主に1回の検査で浴びる放射線の量と関係すると言われます。
 このため世界中で、必要最小限の放射線量で検査する取り組みが行われ、体重に応じて照射する放射線の量を調節しています。
 放射線科の専門医が画像診断する施設ではほぼ適切に検査が行われていた、との国内の調査があります。必要な検査を受けるのはもちろん、そのような施設を選べばより安心でしょう。

小児のCT被曝とその影響(パワーポイントファイルです)学会講演

元になった論文

New England Journal of Medicine
http://content.nejm.org/cgi/content/full/357/22/2277

米国小児放射線学会の対応
http://www.pedrad.org/displaycommon.cfm?an=1&subarticlenbr=340

こどものCTひばくについての米国小児放射線学会の両親向けサイト
http://www.pedrad.org/associations/5364/ig/index.cfm?page=392

IAEA小児の医療被曝サイト(私も委員の一人として作成に関与しました。)
http://rpop.iaea.org/RPoP/RPoP/Content/SpecialGroups/2_Children/